仙薬問答 |
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問答 その一 質問 ある人問うて曰く。「薬を服用するに、良い時はありますか?」 答 抱朴子、答えて曰く。 「中黄子(仙薬)に例えて話そう。病を治すために服用するのなら食前に服用し、養生のためなら食後とすべきである。私は以前、鄭君(人名)に、これはどういう理由からか?という質問をしたことがある。 鄭君はこう答えた『それは、簡単なことだ。薬で病を治そうとするなら、胃に何も無く、薬の勢いが余すことなく身体にゆきわたるほうが良い。 もし、食後に薬を飲めば、薬は食べた物を攻めて、それで力尽きてしまう。反対に、養生のために食前に薬を飲めば、食べた物に薬の力が及ばないので養生にはならない。無益である』と。」 問答 その二 質問 ある人が問うて曰く。「薬を飲んで性を養う(養生)するに、気をつけることがあると聞きました。どういうことでしょうか?」 答え 抱朴子、答えて曰く。 「玉策記、開明経を読むに、皆、五音六属をもって人の年齢を知る。子午は庚に属し、卯酉は己に属し、寅申は戊に属し、丑未は辛に属し、辰戌は丙に属し、巳亥は丁に属す。一言之を得る者は宮と土なり、三言之を得る者は徴と火なり。五言之を得る者は角と木なり。 もし、本命が土に属すれば、青色の薬を服用してはならない。 金に属すれば、赤色の薬を服用してはならない。 木に属すれば、白色の薬を服用してはならない。 水に属すれば、黄色の薬を服用してはならない。 火に属すれば、黒色の薬を服用してはならない。 これは五行の義、木は土を剋し、土は水を剋し、水は火を剋し、火は金を剋し、金は木を剋す、を以ってのことである。 なお、金丹は最高の薬にて可不可はなく、誰が飲んでも良い。 |
←前頁 次頁→ 抱朴子 内篇 巻之十一「仙薬」より |