中国古典の「抱朴子」と「神農本草経」を翻訳編集した仙薬と漢方薬草のオリジナルデータベース。(by八千草堂)
抱朴子曰く、神農四経に曰く、 上薬は人をして身安く命延び、昇りて天神となり、 上下に遨遊し、万霊を使役し、体に羽毛を生じ 行厨をたちどころに至らしむと |
【ホウボクシ】 中国古典「抱朴子」 内篇 巻之十一『仙葯』を 翻訳編集しました。 天下の奇書といわれる本書は、4世紀に錬金術師でもある道士葛洪によって書かれ、 道教の教えと、仙人になるための方法・心得を説いたものです。特に『仙葯』の項はいわゆる実用書ではなく、奇想天外で伝奇的色彩が濃く、古代より現在まで様々な解釈が加えられていますが、ここでは原典原文にできるかぎり忠実に翻訳し、まとめました。 |
【シンノウホンゾウキョウ】 「神農本草経」は、5世紀、中国皇帝の命によって陶弘景らが編集、世界最古の薬草集大成といわれています。 原典の原文を直接に翻訳編集したので、現代にはそぐわない表現もありますが、資料的な意味を優先し、漢方薬草計360種を、記載されている順番どおりに全て記載しました。 |
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INDEX |
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仙薬ランキング 原典の中でランキングされているので、順番どおりに掲載しました。仙薬の説明のほかに、様々な物語も紹介。かなりオカルティックな内容も含まれています。 1 丹砂 【硫化水銀。古代では最高の仙薬とされていた】 2 黄金 【黄金を作る方法、黄金を飲む方法、錬金術についての記述が興味ぶかい】 3 白銀 4 霊芝類 【石芝・木芝・草芝・肉芝・菌芝の五種類】 5 五玉 【五玉とは蒼玉・赤玉・黄玉・白玉・玄玉のこと】 6 雲母 【ウンモ】 7 明珠 8 雄黄 【ユウオウ:赤色硫化砒素の鉱物。鶏冠石】 9 太乙禹餘粮 【タイイツウヨリョウ】 10 石中黄子 11 石桂 12 石英 13 石脳 14 石硫黄 15 石紿 16 曾青 【ソウセイ:銅の一種】 17 松柏脂 【松ヤニにまつわる不思議な話】 18 茯苓 【ブクリョウ:サルノコシカケ科】 19 地黄 【ジオウ:ゴマノハグサ科】 20 麥門冬木 【バクモントウボク】 番外そのほかの仙薬 真珠・桂・巨勝・桃膠・槐子・五味子・ 天門 ・菖蒲・朮・菊花・遠志 丹金の巻 九鼎丹・太清丹・九光丹・五霊丹・立成丹・金液 (丹砂と金を合成したのが丹薬。丹薬は仙薬の最高峰とされています。まさか有害物質である水銀や砒素を飲む人はいないでしょうけど・・・くれぐれもご注意を!) 仙薬問答 仙薬に関する問答二題 ※「薬」は原書では「葯」と表記されています。 |
上品【ジョウホン】計142種 上薬とも言う。「君であり,生命を養うを主とする。天に応じ,無毒,多量に長く服用しても人を傷わない。身を軽くし,体力を益す,不老長生の薬。」とあり,現在の保健薬、健康食品に相当すると考えられる。 鉱物(18)|草(73)|木(20)|人(1)|獣(6)|鳥(2)|虫魚(10)|果(5)|穀(2)|菜(5) 中品【チュウホン】計114種 中薬とも言う。「臣であり,性を養うを主とし,人に応じて無毒と有毒とがあり,適宜配合し,病を防ぎ,体力を補う。」とあり,現在で言う強壮薬・予防薬に相当すると考えられる。 鉱物(14)|草(48)|木(17)|獣(7)|鳥(2)|虫魚(17)|果(1)|穀(4)|菜(4) 下品【ゲホン】計104種 下薬とも言う。「佐使であり,病を治すを主とし,毒性も強いので,長期の連用は慎むべし。」とあり,現在のいわゆる治療薬に相当するものと考えられる。 鉱物(10)|草(49)|木(19)|獣(4)|虫魚(18)|穀(1)|菜(3) (要注意!) 掲載した漢方薬の中には、強い毒性のある危険な食物も含まれています。ご注意ください。 |
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編集後記・参考文献 |
編集後記・参考文献 |